白い片岩類の小砂利に倒れ
波できれいにみがかれた
ひときれの貝殻を口に含み
わたくしはしばらくねむらうとおもふ
 
なぜならさっきあの熟した黒い實のついた
まっ青なこけももの上等の敷物と
おほきな赤いはまばらの花と
不思議な釣鐘草とのなかで
サガレンの朝の妖精にやった
透明なわたくしのエネルギーを
いまこれらの濤のおとや
しめったにほひのいい風や
雲のひかりから恢復しなければならないから
 
 
それにだいいちいまわたくしの心象は
つかれのためにすっかり青ざめて
眩い緑金にさへなってゐるのだ 
 
 
 
オホーツク挽歌
This was posted 10 months ago. It has 0 notes.